2021.09.23 放送 尼崎更生保護協会

DJ: これまで 尼崎市で更生保護の活動をされている団体をいくつか紹介して参りました。今日は『更生保護協会』を紹介していただきます。岩田会長、よろしくお願いします。

 岩田: よろしくお願いします。

DJ: さて、更生保護協会とは どのような会ですか。

岩田: 昭和33年に設立された会で、60有余年の歴史があります。設立以来、犯罪や非行に陥った人たちの立ち直りを支え、社会復帰に向けて、懸命にボランティア活動を展開しておられる、保護司会を始め、更生保護女性会やBBS会など更生保護団体の活動への助成、また犯罪や非行のない地域社会を築く目的で、全国的に実施されている「社会を明るくする運動」へ参画してきています。
例年7月に 全国的に実施されている「社会を明るくする運動」ですが、尼崎市では、コロナ禍のもと、ここ2年連続でイベント的なものは中止されています。尼崎市においては、行政や保護司会が中心となって推進委員会を設け、私ども保護協会もその一員ですが、これまでマンネリにならず、参加者の心に残るような催しにしよう、と工夫を凝らしながら実施してこられました。これが、後々まで引き継いでいかれることが大切だと考えていますが、もう少し横の広がりがあれば、と私自身は思っています。この運動に参加される団体、推進委員会にお入り頂く団体を、少しずつでも増やしていけば、より一層、広がり、効果的な催しになるのではないか、と思っています。

DJ: そうですね。では先ず、岩田さんが更生保護協会の会長を引き受けられた時のことをお話しいただけますか。

岩田: 約2年前に、「更生保護協会の会長に」との要請を受け、就任させて頂きました。実は、もう少し若い頃、「保護司になってほしい」という話を頂いたことが2度、3度ありました。しかし、まだ現役でしたし、保護司は大変な仕事だと思っておりましたので、その都度「私にはとても務まりません」とお断りした経緯がありました。そうした、お断りしたことの申し訳なさもあり、また私も退職しておりましたので、何らかの形でお役に立てれば、という気持ちもあって更生保護協会の会長職をお引き受けしました。
更生保護協会は、会員制度、つまり保護司さんの活動に、理解を示してくださる企業の皆様や、個人の方々に、それぞれ法人会員や個人会員になって頂き、会費を頂戴し、それを財源として活動を行っている団体です。私が会長に就任した段階では、会員数、特に法人会員の数が、いわば右肩下がりの状況であり、いわゆる会員の増強が役員共通の認識でした。幸い、保護協会の役員の方々は、市内の産業界に身を置かれる方、また関係の深い方ばかりですので、情報交換を図りながら、会員増強に向けての取り組みを進めました。

DJ: そうですか。

岩田: 具体的には、いろいろな団体の総会などに出席させて頂き、説明の場を設けて頂いたり、更生保護協会役員で役割分担して、いろいろな企業を訪問し、入会の依頼を行って参りました。また、同時に、個人会員についても、役員のお知り合いの方に、積極的にお声がけをするなど、ネットワークを広げた取り組みを行って参りました。その結果、現在では、個人会員が約200人、法人会員が 約80社となり、 一定の増加をみることができました。

DJ: 更生保護活動への大きな応援団ができましたね。

岩田: そうなんです。さて、今後の活動を展開していく上で、二点お話ししたいことがあります。

DJ: それはどのようなことでしょう。

岩田: 一点目は、これまで企業訪問や説明などに伺って感じたことですが、更生保護協会は勿論のこと保護司さんの活動内容・役割についても、ご理解頂いていない方が結構おられる、と感じました。これからも、いろいろな形で、企業訪問を行い、入会活動を行うことによって、会員拡大を図っていくことは、協会の活動経費の増加にとどまらず、保護司さんの任務をはじめ、更生保護活動全般についての、市民の皆様の関心、理解につながると思います。これを継続していきたい。
次に、二点目として、市内の企業さんから、法人会費に加え、別途、特別に頂いた助成金があるのですが、これを活用し、例えば「こどもの居場所づくり」など、青少年健全育成活動を行っておられる団体等に、『広く 更生保護に資する』という考えから、更生保護協会の独自事業として支援を行っていきます。これは前の藤田会長がお始めになったものですが、引き続き実施していきたいと思っています。

DJ: 岩田会長は、前尼崎市副市長でもいらっしゃいましたが、その時代に取り組まれた事業で、更生保護活動につながるもの、また印象深かったことがございますか。

岩田: 改めて申し上げるものはありません。ただ、私からのお願いなんですが、私が在職中に 事業化されたもので、『地域福祉計画』がありました。 現在、尼崎市の方で『再犯防止計画』との、一体的な策定を進めておられますが、保護司会の活動と深い関わりがあるものなので、保護司会を始め、更生保護団体の意見もよく聞いて頂き、実効性のある素晴らしい計画を策定して頂きたいと念願しています。

DJ: 本日は、尼崎更生保護協会岩田会長からお話を伺いました。岩田会長、ありがとうございました。

岩田: ありがとうございました。